香川旅行 Day6 直島
直島はうまくまわったら一日でまわれると思います。
なお私は寝坊して11時頃に外に出たため
李禹煥美術館などは飛ばさざるを得ませんでした・・・残念。
自転車で回りました。宮浦から美術館エリアまで、本村経由だと帰りはだいたい30分くらいでした。
自転車の返却時間が決まっているのでお気をつけて。
サイクリングがめちゃくちゃ気持ちいいです。
遠浅の海が尋常じゃなくきれいです。
まずは家プロジェクトから。
1.護王神社
江戸時代から祀られている護王神社の改築にあわせ杉本博司が設計しました。石室と本殿とはガラスの階段で結ばれていて、地下と地上とが一つの世界を形成しています。本殿と拝殿は、伊勢神宮など初期の神社建築の様式を念頭に、さらに作家自身の美意識に基づくものとなっています。
細い隙間をくぐってそこから見える光景はなかなか感動的です。
こういうのがインスタレーションアートの醍醐味だなーと個人的に思います。
杉本博司って恥ずかしながら知らなかったのですが、ドキュメンタリー映画もあるんですね。
こちらが彼の他の代表作です。
海景とか劇場とかいいですね。
2.はいしゃ
かつて歯科医院兼住居であった建物を、大竹伸朗がまるごと作品化しています。家のあるところは彫刻的であり、または絵画的であり、あるいはさまざまなものがスクラップされているなど、多様なスタイルが盛り込まれています。作品タイトルの「舌上夢」という言葉は、何かを口にしている時、味や匂いなどの感覚からたどる夢の記憶のプロセスを表現しています。
大竹伸朗の作品って一見突飛でなじまないように思えて、びっくりするくらい周りと調和してるのが不思議だなと思います。もちろん独特の存在感は保ちつつ。
後述の直島銭湯もなんですけど。
下のはアート作品でもなんでも無い日常の直島の風景なのに、
彼の作品にかなり近い雰囲気を感じます(笑)
3.南寺
「南寺」は、ジェームズ・タレルの作品のサイズにあわせ、安藤忠雄が設計を担当した新築の建物です。元来この近辺には5つの社寺と城址が集まっており、直島の歴史的、文化的な中心地になっています。「南寺」は、かつてここに実在していたお寺が人々の精神的な拠り所であったという記憶をとどめようとしています。
これは私かなり好きでした。
もう一度行きたい。
4.碁会所
「碁会所」という名称は、昔、碁を打つ場所として島の人々が集まっていたことに由来します。建物全体を作品空間として須田悦弘が手がけ、内部には 速水御舟の「名樹散椿」から着想を得てつくられた作品「椿」が展示されています。庭には本物の五色椿が植えられており、室内の須田の椿と対比的な効果をつくりだしています。
須田悦弘さんはこちらのようなリアルな写実的で繊細な木彫りで知られる方です。
本物と見まがう美しい椿がちりばめられていました。
5.石橋
明治時代、製塩業で栄えていた石橋家の家屋は、2001年4月まで個人宅として使われていました。直島では古くから製塩業が人々の生活を支えており、直島の歴史や文化をとらえるという観点からも、家そのものの再建に重点がおかれました。千住博が着想から5年の歳月を費やして「場のもつ記憶」を空間ごと作品化しています。
薄暗い中で見る千住博さんの作品は何とも神秘的で、精神的で。
かなり長い間向き合っていました。
6.角屋
「角屋」は家プロジェクトの第1弾として完成しました。200年ほど前に建てられた家屋を、漆喰仕上げ、焼板、本瓦を使った元の姿に修復しました。 宮島達男の作品のうち「Sea of Time '98」では、直島町の人々が制作に参加しています。現代アートが地域や島民の生活に介在する契機にもなった作品です。
宮島達男らしいデジタルの数字をテーマにした作品です。
0が無いのに気づかなかったのは不覚。
ANDO MUSEUM。
直島には猫が多い。
ランチはこちらのエプロンカフェで。
おしゃれ〜!
ボリュームた〜っぷりかつヘルシーで嬉しかったです。
そして地中美術館。
蓮の見頃では無かったのか、
名物のモネ蓮が見れなかったのは残念・・・。
花はきれいでした。
地中美術館は「自然と人間を考える場所」として、2004年に設立されました。瀬戸内の美しい景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設され、館内には、クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が安藤忠雄設計の建物に恒久設置されています。地下でありながら自然光が降り注ぎ、一日を通して、また四季を通して作品や空間の表情が刻々と変わります。アーティストと建築家とが互いに構想をぶつけ合いながらつくり上げたこの美術館は、建物全体が巨大なサイトスペシフィック・ワークといえるでしょう。
その名の通り全部地下にあります。
とても贅沢な気分が味わえます。
でもやっぱりちょっと割高。それだけのものを展示しているという誇りが伝わってきます。(展示にかかる費用も実際かかっているでしょうし)
そしてベネッセハウスミュージアムへ。
ベネッセハウス ミュージアムは、「自然・建築・アートの共生」をコンセプトに、美術館とホテルが一体となった施設として1992年に開館しました。瀬戸内海を望む高台に建ち、大きな開口部から島の自然を内部へと導き入れる構造の建物は、安藤忠雄の設計によるものです。 絵画、彫刻、写真、インスタレーションなどの収蔵作品の展示に加え、アーティストたちがその場所のために制作したサイトスペシフィック・ワークが恒久設置されています。アーティストたちは自ら場所を選び、作品を制作しています。作品は展示スペースにとどまらず、館内のいたるところに設置され、施設をとりまく海岸線や林の中にも点在しています。直島の自然に向き合った、または建築に触発された作品など、美術館の内外に点在するサイトスぺシフィック・ワークと合わせて、自然とアートと建築が融合する稀有な場をつくりだしています。
一瞬本人かと思ってしまうような森村泰昌のコスプレ作品に、
柳幸典の代表作のありの巣のとか『バンザイ・コーナー』 、
イヴ・クラインの青の作品や
ナム・ジュン・パイクのビデオアート・・・
ブルース・ナウマンの「100年生きて死ね」
あと「3人のおしゃべりする人」がずうっと喋ってました・・・。笑
このへんが印象的だったかな。
かなりてんこ盛りです。
楽しかった。
ベネッセハウスいつか泊まってみたいな・・・。
野外展示もいろいろありました。
ニキ・ド・サンファルの作品群。
最近展覧会やってましたね。
遠目に見たらまじで人かと思いました。
似てるけど少し違う感じのがあるなって思ったら、こっちはカレル・アペル氏の作品でした。
全部は見れませんでした。こちらはジョージ・リッキーの作品。
やっぱりすごい存在感ですね。
天気が悪かったのが禍々しくていい感じです。
一日の最後は直島銭湯「I♥湯」。
かなりけばけばしいです。
ところで、
私としては、
もともとある島を、外部から人がやってきて芸術展示の場にしてしまうのは
どうなんだろう?
って思ってたんですけど、
「こういうのって島の方はどう思ってらっしゃるんですか?」
って聞いたら、
「いや〜もう全然ウェルカム!って感じだよ。 そもそも直島は古くから外の人を受け入れてきたからね。」
って答えが返ってきて、あーなるほどなあと思いましたね。
直島銭湯はもともと銭湯があったわけじゃなくて、
新しく大竹伸朗がたてたんですけど、
明らかに地元の人らしい、
腰が90度に曲ったおばあちゃんとかもやってきていて、
そのなじみっぷりというか、受容っぷりに驚きました。
大竹さんもそこまで計算していたような気がします。
島を去るときに最後に買ったおみやげ。
恋わすれ貝は直島に寄った崇徳上皇の歌からとっています。
中はつやつやの粒あんがぎっしりの最中です。
女子一人旅でこんなの買ったらどう見てもわけありの人です(`Д´)
でも美味しかったからいいや。笑